西武信用金庫の徹底した顧客支援

西武信用金庫の事業戦略

経済成長率の鈍化やマイナス金利の影響で金融機関を取り巻く環境は厳しくなっていますが、そんな中で急成長を続けているのが西武信用金庫です。西武信用金庫は東京都の信用金庫で、2011年に理事長に就任した落合寛司氏の元、様々な事業戦略を打ち出しています。特に印象的なのは「顧客を絶対的に支援する姿勢」で、お客さま支援センターなどのサービスを活用して積極的にコンサルティング業務を行っています。

金融機関がコンサルティング業務を行うこと自体は珍しくありませんが、西武信用金庫の場合は単なるサポートだけでなく、顧客(中小企業などの事業者)を健全化して不良債権を防ぐことが狙いです。顧客の経営状態を改善して健全化するためには融資など様々なサポートが必要ですが、顧客が倒産して大量の不良債権が発生する場合に比べれば安上がりなのです。そのため西武信用金庫は職員だけでなく外部支援機関や専門家からなる大規模なサポートチームを組織し、手厚いコンサルティング業務を行っています。

とくに中小企業などの事業者を支援するためには融資業務が欠かせないため、西武信用金庫では顧客が融資を受けやすい環境の整備にも力を入れています。たとえば金利優遇サービスの充実や、個々の課題解決に合わせた融資商品の提案などを行っており、いつでも最適な融資商品を低金利で利用できるようにしています。提案されるラインナップの中には西武信用金庫の融資商品だけでなく、東京都が提供する融資制度も入っているため、様々な形の資金調達に対応できるという特徴もあります。

預金商品に関しては、2016年のマイナス金利政策によって預金金利を引き下げる金融機関が増えましたが、西武信用金庫は預金商品の長期金利を引き上げるという真逆の事業戦略を実行しています。長期金利とは預入期間が長い預金商品の店頭表示金利のことで、西武信用金庫では預金を長く預けるほど高金利ということになります。そのためマイナス金利政策以降も預金商品の人気は健在で、消費者心理の冷え込みが回避されています。